第2問 次の問い(A~C)に答えよ。 (配点 44)
C 次の問い(問1~3)の会話の
24 ~
26 において, 二人目の発言が最も適当な応答となるように文を作るには, それぞれ(A)と(B)をどのように選んで組み合わせればよいか, 下の①~⑧のうちから一つずつ選べ。
問3 Tom: I've been coughing a lot since I moved to the city.
Reiko:
26
(A) That may be accounted for |
→ |
(A) by the pollution |
→ |
(A) in the air. |
(B) That may help to explain |
(B) why the air quality |
(B) is so dirty. |
① (A)→(A)→(A) ② (A)→(A)→(B) ③ (A)→(B)→(A)
④ (A)→(B)→(B) ⑤ (B)→(A)→(A) ⑥ (B)→(A)→(B)
⑦ (B)→(B)→(A) ⑧ (B)→(B)→(B)
正解と解説はこの下にあります。
(このページが表示された際、正解まで一緒に見えてしまわないように、正解と解説を少しページの下にずらして書いています)
[正解と解説]
正解は、①の(A)→(A)→(A)です。
まず、左の枠の選択肢を見て行きます。(A)は「may be accounted for」、(B)は「may help to explain」が動詞部分です。「account for」、「explain」とも「~を説明する」という意味があります。
(A)の「That may be accounted for」は「そのことは~によるもの(が原因)かもしれない」、(B)の「That may help to explain」は「そのことは~を説明するのに役立つかもしれない」という意味になります。
文脈から考えて、主語の「That 」は、トムの発言全体「その都市に引っ越してから良く咳をすること」だと考えられます。
次に、真ん中と左の枠の選択肢を見て行きます。(A)のbyには、接続詞の意味はありませんので、(B)とつながって節になると文法的におかしいので、(A)の「by the pollution」に続くのは、(A)の「in the air.」になります。「by the pollution in the air.」で「大気の汚染による」という意味になります。
(B)のwhyは、文中にあることから、名詞節を導く疑問副詞または関係副詞であり、why以下は節にならなければいけませんので、(B)の「why the air quality」に続くのは、(B)の「is so dirty.」になります。「why the air quality is so dirty.」で、疑問副詞であれば、「なぜその空気の質がひどく汚れているのか」、関係副詞であれば「空気の質がひどく汚れている理由」という意味になります。
最後に、左の枠の(A)と(B)に、真ん中と左の枠の(A)-(A)「by the pollution in the air.」と(B)-(B)「why the air quality is so dirty.」のつながりを考えて行きます。
(A)「That may be accounted for」の「account for」は、「account」と「for」がひと固まりで、「~の理由を説明する、~の原因となる」という意味の他動詞(群動詞)になります。
よって、能動態「S(主語) may accounted for O(目的語)」が「That may be accounted for」のように受動態(受身)になった場合、「O(目的語) be may accounted for by S(主語)」となり、「for」の後に「by」が付きます。
文法問題などで、「account for」のような「群動詞」が受動態になっていて、前置詞の「by」などを選ばせる問題が出題されやすいですので、参考書などで「群動詞」にどういうものがあるのか、チェックしておくとよいと思います。
(A)-(A)-(A)でつながると、「That may be accounted for by the pollution in the air.」となり、「そのことは、大気の汚染によるもの(が原因)かもしれない」という意味になります。トムとレイコの会話の文脈にぴったり合いますので、①の(A)→(A)→(A)が正解になります。
(A)That may be accounted for (A)by the pollution (A)in the air.
他の選択肢も見て行きます。(A)「That may be accounted for」に(B)-(B)「why the air quality is so dirty.」をつないだ場合、「そのことは、なぜその空気の質がひどく汚れているのかによるもの(が原因)かもしれない」、「そのことは、空気の質がひどく汚れている理由によるもの(が原因)かもしれない」という意味になり、名詞節を導く疑問副詞または関係副詞いずれも、文脈に合わない意味になってしまいます。
(B)の「That may help to explain」が(A)-(A)「by the pollution in the air.」とつないた場合、explainが他動詞であると目的語がありません。自動詞の場合も、後ろにtoやaboutが付くのが一般的です。よって、(B)に(A)-(A)はつながりません。
(B)-(B)「why the air quality is so dirty.」をつないだ場合、名詞節を導く疑問副詞と関係副詞それぞれの意味を考えると、「そのことは、なぜその空気の質がひどく汚れているのかを説明するのに役立つかもしれない」、「そのことは、空気の質がひどく汚れている理由を説明するのに役立つかもしれない」となります。
どちらも一見すると合っているように見えます。しかし、トムが「引っ越してきてから、よく咳が出る」と言ってるのに、トムの具合を気にかけず、トムの症状を大気の分析対象としてとらえているような発言になっています。文脈的に不適切ですので、選択から外れます。
[問題文の和訳(直訳調)]
Tom: I've been coughing a lot since I moved to the city.
Tom: 私は、私がその都市に引っ越して以来、よく咳をしています。
Reiko: That may be accounted for by the pollution in the air.
Reiko: そのことは、大気の汚染によるもの(が原因)かもしれません。
[単語の意味]
cough [意味] (自)咳をする、(名)せき、咳払い
move [意味] (自)移動する、引っ越す、移転する、(他)~を移動させる
account for [意味] ~の理由を説明する、~の原因となる
explain [意味] (他)~を説明する、解明する、証明する、(自)説明する
pollution [意味] 汚れ、汚染、汚濁
air [意味] 空気、大気
quality [意味] 室、品質、特質、特性、特性
dirty [意味] 汚い、汚れた、不潔な、不正な