センター英語筆記試験の各年度の過去問題を詳しく解説していきます。英語が苦手な人にも、苦手意識が少しでもなくなってもらえるように、できるだけ詳しく丁寧な解説を心がけていきたいと思います。
[使役動詞の種類と意味・使い方]
使役動詞は通常、「使役動詞 + O(人) + 動詞の原形」の語順で用いられます。目的語(人)の後に「動詞の原形」が来るのが特徴で、使役動詞の理解が進んでない人の中には、目的語(人)の後に「動詞の原形」が来ることに違和感があり、「to 不定詞」や「doing」を置きたくなる人もいるのではないかと思います。
この使役動詞の知識を問う問題は、センター試験でも、過去に何度も出題されていますので、使役動詞の種類と意味・使い方は、必ず覚えておきたい知識だと思います。
「O(人) - 動詞の原形」の部分は、SV(主語-動詞)の関係になっています。このSV(主語-動詞)の関係を知っておくと、文の構造を考えたり、意味を取る際に、理解しやすくなると思います。
使役動詞としてのhaveは、「使役動詞 + O(人) + 動詞の原形」の形以外にも、「have + O + 過去分詞」の形でも用いられます。
目的語が人なのか、物や事なのかや、目的語と後に続く動詞の関係で、その動詞が「動詞の原形」になるか、「過去分詞」になるか決まります。「O(人) - 動詞の原形・過去分詞」のSV(主語-動詞)の関係を理解していると、空欄の穴埋め問題などで、「動詞の原形」と「過去分詞」のどちらが適切かが、わかりやすくなると思います。
She had him cook dinner. 「使役動詞 + O(人) + 動詞の原形」
彼女は彼に夕食を料理させた(してもらった)。
She had dinner cooked. 「have + O + 過去分詞」
彼女は、夕食を料理させた(してもらった)。
主要な使役動詞は、以下の「make」、「let」、「have」の3つです。おおまかな意味は「O(人)に~にさせる」ですが、動詞によって意味のニュアンスが違ってきます。
① make + O(人) + 動詞の原形 [意味] O(人)に~にさせる、するようにさせる(強制)
She made her son study mathematics.
彼女は彼の息子に数学を勉強させた。
② let + O(人) + 動詞の原形 [意味] O(人)が~するのを許可する、するようにさせる(許可)
She let her son go abroad to study.
彼女は彼の息子が留学することを許した。
③ have + O(人) + 動詞の原形 [意味] O(人)に~させる、してもらう(makeより弱い感じ)
料金を払って何かをしてもらう場合や、目上の人が下の人にしてもらう場合などに使います。通常、目下の人が目上の人にしてもらう場合は使いません。
She had her son cook dinner.
彼女は彼の息子に夕食を料理させた(してもらった)。